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海外年金相談センター 市川俊治

海外年金相談センター 市川俊治

カテゴリー:年金・保険

国外転出者向けマイナンバーカードの取得申請がオンライン化へ

2026年5月下旬から、国外転出者向けマイナンバーカードの申請が大きく変わります。

これまで新規交付や有効期限更新などの申請は、在外公館の領事窓口を経由して受け付けていましたが、今後は市区町村およびマイナンバーカード総合サイトから直接オンラインで申請する方式へ全面的に移行します。

これにより、在外公館で受け付けた申請書類を日本国内の市区町村へ送る手続きが不要となり、カードの申請から交付までの期間短縮が期待されています。オンライン申請開始後は、在外公館での申請受付は原則終了し、利用者自身がオンラインで申請し、在外公館または国内の市区町村窓口でカードを受け取る流れとなります。

暗証番号のロック解除や再設定など、カードの現物が必要な手続きについては、引き続き在外公館で対応されますが、近く申請を考えている方にとっては、現行制度で急いで申請するよりも、オンライン申請開始を待った方が結果的に早く受け取れる可能性もあります。

 

日本国内では、マイナンバーカードの普及が急速に進んでいます。現在では国民の約8割がカードを保有していますが、その普及を一気に押し進めた最大の要因は、やはり「マイナ保険証」です。

昨年12月には従来の健康保険証の新規発行が停止され、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」を基本とする制度へ移行しました。これにより、「持っていた方が便利」だったカードは、「持っていないと不便」なものへと変わりました。

政府統計によれば、マイナンバーカード保有者のうち、約9割が健康保険証としての利用登録を行っています。私自身も、税務申告のために以前からマイナンバーカードを保有していましたが、それ以外で特別な便利さを感じることは、ほとんどありませんでした。しかし、健康保険証との一体化により、マイナンバーカードは医療機関の受診時に欠かせないものになりつつあります。

本人が同意すれば、薬の処方内容やこれまでの診療情報を医療機関同士でデータ共有ができるため、より適切で安心な医療を受けやすくなりました。今後も日本ではデジタル化が進み、マイナンバーカードの利用場面はさらに広がっていくと考えられます。

一方で、海外在住者にとっては少し事情が異なります。

2024年5月27日から、国外転出者向けマイナンバーカードの新規申請が可能に(※2015年10月5日以降に国外転出した方に限る)なりました。

しかし、生活の拠点が海外にある方にとって、その必要性は日本国内ほど切実ではありません。最大のメリットは「電子証明書」の利用にあります。日本へ一時帰国した際に戸籍謄本を取得したり、年金や税の手続きを進めたり、マイナポータルを通じて各種オンラインサービスを利用したりする際に役立ちます。

ただし、実際にどこまで使えるかは、それぞれのサービスごとに確認が必要です。日本国内では、もはや「持っていないと不便」という時代に入っています。

しかし、海外在住者の場合は、近い将来日本に帰国する予定があるなど日本での手続きが必要か、または頻繁に一時帰国するなど、その必要性は大きく変わります。

国外転出者向けマイナンバーカードは、実際に使う場面があるかどうかが取得のポイントになるといえるでしょう。