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日米の年金と国籍

市川俊治

市川俊治

カテゴリー:年金・保険
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SSAからの吉報!! 国民年金はWEPの適用外と決定!! 

サンディエゴタウン・年金コラム

 

SSA(米国社会保障庁)から2022年7月1日付けで、日本の国民年金はWEP(Windfall Elimination Provision棚ぼた条項)の適用対象外であるという通知が、Strategic and Digital Communications 室のJeffrey Buckner長官補名で関係先にメール送信されました。突然の吉報です。

 

(注:WEPとは日米の年金を受給すると米国年金の一部が最大月額$512減額されるというSSAの規定。適用対象は「勤労」に基づく年金で、「居住」に基づく「年金」は適用外。しかしながら実体は「居住」に基づく国民年金も減額の対象となっており、この誤適用を解消すべく「海外年金相談センター」は活動を展開してきました。)

 

通知によれば、(1)SSAは日本の国民年金受給者でWEP適用者の給付額の計算方法のレビューを行った結果、日本の国民年金(Japan’s National Pension)は居住に基づく年金であり、WEPを適用しないと決定(2)日本の国民年金受給者で、現在WEP適用の対象となっている方の記録をレビューし修正する(3)その結果、受給者に還元すべき年金給付があれば、自動的に支払をするとの3点が記載されています。

 

以上の基本方針が広報されましたが、詳細は不明なので今後の確認が必要です。Japan’s National Pensionは「老齢基礎年金」部分に該当すると思いますが、その定義やこれまでの誤適用者への返還金の算定方法、返還スケジュール、新しいルールの適用開始日及びガイドラインがどのように広報されるのか等々です。

 

振り返れば、私がWEP問題を知ったのは、外務省が始めた「領事シニアボランティア制度」の第1期生として2003年から2006年NY総領事館で勤務していた時でした。2008年外務省に対して「日本の年金のWEP適用除外」の要請をしましたが、「他国の制度に関する問題である」の回答で終わり、以降はもっぱらWEP制度の広報活動に努めることになりました。WEPについて全米の日系紙、日系人会への投稿や訪米しての講演を重ねました。殆どの方が初めて知る規定で、納得できない減額に驚かれ義憤を覚えられました。ソーシャルセキュリティーの受給申請をしたら、突然大切な老後資金が減額される事実を知り、嘆かれる声も多く寄せられるようになりました。

 

2016年国民年金に対するWEPの適用で米国年金が減額された方から相談を受けた際、SSオフィスに減額の根拠の確認を勧めました。本部に問い合わせた上でのオフィスからのレターによる回答は、本部は国民年金はWEPの対象との回答だが、自分たちは対象外であると思うという実にフェアーなものでした。私はその回答に動かされ、「国民年金へのWEP誤適用問題」に本格的に取り組むこととなりました。

 

2018年1月外務省北米2課を訪問し、国民年金のWEP誤適用の是正を要請。在NY日本国総領事館あてに取り組みの促進を促す投稿をHPや米国各地のフリーペーパーで呼び掛けた結果、この是正問題はワシントンDCの在米日本大使館で担当する旨の訓令が2018年8月に外務省から発令されました。

 

以降、大使宛早期解決を求める投稿キャンペーンを実施。米国在住者の方々や、全米の日本商工会議所・日系人会・日本人会にも投稿を依頼し、ご支援を頂きました。また、日本から在米日本大使館を訪問するなどの活動を行いましたが進展は見られませんでした。

 

そうした中で,2020年夏以降、在米日本大使館の担当の方との定期的ミーテイングやSSAとのレターのやり取り等による問題解決への更なる取組を進めてきました。また,皆様のご協力を得て、誤適用早期解決の嘆願書をSSA及び大使館宛に提出。

 

そして,今年に入り、米連邦議会の米日コーカスからSSA長官宛,検討の加速化を要請するレターが発出されるなど,本件への理解,協力が着実に拡がっていった結果,今回一定の成果に結びついたものと考えます。

 

今回の発表は、日米から年金を既に受給してる方、将来受給する方にとり、老後の貴重な財産の確保や、老後の生活設計が可能となる大きなインパクトをもたらすものであり、官民が協力して取り組んだ大きな成果と言えます。

 

これまでの皆様のご支援、ご協力に感謝いたします。また前述の通り今回の決定の詳細が不明ですので、皆様からの参考情報をお待ちしています。

 

「海外年金相談センター」では5名(3名は米国在住)のボランティアメンバーで本件誤適用問題に取り組んでいますが、最終決着がつくまで頑張りますので、引き続き皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

海外年金相談センター

市川俊治

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