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金 一東

金 一東

カテゴリー:健康
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便秘 (Constipation)

お腹

便秘で悩む人は多く、誰もが一度は便秘を経験します。大抵の人は、市販の下剤を使用したり、 野菜果物を多く取ることで便秘を解消しますが、腹痛、腹部膨満、痔(じ)などが生じると医療機関を受診するようになります。

アメリカでは400万人以上の人が慢性的な便秘に悩まされていますが、女性、高齢者に多く、妊娠・出産後にも頻度が高くなります。

便秘の定義

ーロに便秘と言っても、排便回数には個人差があり、中には1日に3回も排便する人もいれば、1週間に3回程しか排便しない人もいます。1週間に3回以下の排便で、排便困難、腹痛、排便痛、腹部の膨満などの症状を伴う時、便秘と呼びます。便秘時の便は固く、乾燥し、細くなっています。

便秘のしくみ

食物残渚(ざんさ)が大腸を通過する時、 水分が吸収され、 便が形成されていきます。大腸は蠕動(ぜんどう)によって便を直腸の方へ移動させ、便が直腸に到達する頃には便は固形状になり、ほとんどの水分が吸収された状態となっています。もし、大腸が水分を過度に吸収したり、大腸の蠕動が低下すると、 便はより乾燥して固くなり、移動しにくくなり便秘が起こります。

便秘の原因

便秘の原因の大半が、食事中の食物繊維の不足、水分不足、運動不足ですが、便秘の原因を個別に解説してみます。
  1. 食物繊維の不足 ー 便秘の最も一般的な原因ですが、同時に脂肪を取り過ぎていることも原因になります。食物繊維は果物、野菜、穀物に多く含まれています。食物繊維は水分を吸って、便をふっくらとさせ、便の通過と排便を容易にします。加工食品、ファーストフードをよく食べる人は食物繊維が不足します。
  2. 水分の不足 — 水分が不足すると便が固くなります。十分な水分を取ると便がふっくらし、便の通過が良くなります。但し、カフェイン入りの飲み物(コーヒー、ソーダ類)やアルコ ール飲料は脱水を促進し、便秘が更にひどくなる可能性があ るので要注意です。
  3. 運動不足 ー 特に運動量の少ない高齢者、病気やけがで運動できない人は便秘になりやすくなります。
  4. 薬の副作用 ー 薬を常用している人は、薬の副作用による便秘の可能性があります。準麻薬系(Vicodinなど)の強力な痛み止め、アルミやカルシウムの含まれた制醗剤、カルシウムチャネル阻害薬などの抗高血圧薬(Norvascなど)、パーキソン病用の薬、抗けいれん薬、抗うつ薬、鉄剤、利尿薬などが原因になります。
  5. 生活習慣の変化 ー 妊娠、高齢、旅行など。
  6. 下剤の常用 — 下剤を長期使用すると、下剤なしでは排便できなくなり、便秘が更にひどくなる可能性があります。
  7. 便意の無視 — 便意があるのに排便をしないでいると、最後には排便の必要性を感じなくなってきます。
  8. 基礎疾患 ー 多発性硬化症、パーキンソン病、脳卒中、脊椎損傷、糖尿病、尿毒症、高カルシウム血症、甲状腺機能低下症、アミロイド ーシス、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症など。
  9. 大腸および直腸の病気 — 腸閉塞、腸の周りの癒着、憩室炎、腫瘍、大腸や直腸の狭窄、 ヒルシュプルング病、がんなど。
  10. 腸の機能性障害 ー 過敏性大腸炎など
  11. 他の原因 — 大腸の活動低下による便の通過遅延や、肛門・直腸周囲の筋肉の弛緩障害で排便困難。排便困難。

便秘の診断


便秘の診断は、基本的には問診と診察で行われますが、排便の回数、便の性状、便秘の期間、重症度、患者さんの年齢、血便の有無、急な便通の変化、体重減少などの有無をみて、総合的に判断されます。ほとんどの人は精密検査の必要はなく、食事と運動療法で改善 します。

重度の 便秘、急な排便の変化、血便、高齢者などでは精密検査が必要になります。精密検査としては、腹部レントゲン、結腸直腸通過テスト、肛門直腸機能テスト、排便造影、結腸造影、S状結腸鏡、大腸ファイバー(大腸カメラ)などがあります。 場合によってはCTやMRIなども行われます。

食事と生活習慣の改善による便秘の治療

便秘の治療は、原因、重症度、便秘の期間などにより異なりますが、多くの場合、食事内容と生活習慣を変えるだけで改善します。ある病気が原因になっている場合は、その病気の治療を、 また薬物による副作用の可能性がある場合は、 使用薬物の変更などをまず試みます。

食事では、1日当り20~35グラムの食物繊維を摂取するようにします。豆類、穀物(全粒粉)、新鮮な果物や野菜(アスパラガス、もやし、キャベツ、にんじん等)などを多く取り、 食物繊維の少ない肉、アイスクリーム、チーズ、加工食品などを控えます。

水分を十分取ります。他に、果物・野菜ジュース、スープもよく取り、運動を十分します。 排便は余裕を持って行うようにし、便意のある時は速やかに排便する習慣をつけます。

薬物治療(下剤)

軽い便秘の時は下剤を使う必要はありません。食物繊維を十分摂取し、生活習慣も変えた後でも便秘が続く場合は、一時的に下剤や浣腸を使ってみます。下剤の使用中は十分な水分を取ることも大事です。下剤の使用は短期間に限り、長期使用する時、腹部が異常に膨張している時、 腹痛や吐き気の伴う時などは医師を受診して下さい。
  • 膨張性下剤 — 食物繊維サプリメントで最も安全な下剤です。大腸の中で水分を吸収し、便を膨らませます。市販されているものとしてはMetamucil、Fiberall、Citrucel、Konsyl、Serutan、Perdiemなどがあります。これらのサプリメントを使用する時は十分な水分を取って下さい。水分を十分取らないと、腹部の膨満を悪化させ、腹痛の原因にもなります。
  • 便軟化剤 ー 便を柔らかくするこの下剤は出産後や手術後によく使われます。Colace 、Surfakなどがあります。あまり排便するのに気張ってはいけない人に向いています。
  • 刺激性下剤 ― これは大腸の筋肉に規則的な収縮を起こし、排便を促します。Corretol, Dulcolax、Ex -Lax、Purge、Feen-a-Mint、Senokotなどの商品名で知られています。依存的になるので、長期使用は避けます。ビタミンDやカルシウムの吸収に影響の出る場合があり、 フェノールフタレインが含まれている下剤は発がん性の可能性もあります。
  • 浸透性下剤 ― この種の下剤は、浸透圧によって腸管内の水分醤を増加し、便に水分を与え、 便の通過を改善します。高血圧、腎機能障害、心不全のある人はこの種の下剤は使えません。Cephulac、Sorbitol、Miralaxといった商品があります。
  • 潤滑性(粘滑性)下剤 — 便に潤滑を与え、大腸内を通過させやすくします。ミネラルオイルが最も一般的です。FleetやZymenolという商品名でも売られています。
  • 塩類性下剤 — 腸管内に水分を保ち、便が移動しやすくなります。Mild of Magnesia、Haley's M-0などの商品名で知られています。長期使用すると電解質バランスが狂うことがあります。小さな子供や腎機能の低下している人などは要注意です。
  • クロライド ・ チャネル ・ アクテイベーター - 腸管内の水分を増やし、蠕動を増やし、排便を促します。Amitizaという商品で慢性特発性便秘症の治療薬として認可されています。処方箋(せん)による下剤です。

他の治療法

他の治療法・運動療法や下剤で効果のない場合、あるいは長期使用しないといけない場合は、 腹部のマッサージ、鍼灸、 ハーブや漢方、 バイオフィードバックなどを試みます。重度の便秘は、その原因次第では手術の対象になることがあります。

便秘の合併症

痔(排便で力むので)、切れ痔(裂肛ー便が固くて肛門周囲の皮膚が切れる)、血便、直腸脱(腸の部が体外へ出る)、便秘がひどくなると腸や直腸のほとんどが便で詰まってしまい、自力で排便が困難になります。これを宿便または滞留便といいます。特に、子供や高齢者に多く起こり、ミネラルオイルで宿便を柔らかくし、指で肛門から便を掘り起こしていきます。これは医療機関で行われます。

便秘の予防

食物繊維の多く含まれた食事をする。新鮮な野菜果物を豊富に取る。脂肪、砂糖、加工食品、 チーズ、アイスクリームなど食物繊維のほとんど含まれていない食品を避ける。十分な水分を取る。定期的に運動をする(1日最低30分程度)、便意があれば速やかに排便をする。食物繊維サプリメントを取る。刺激性の下剤はあまり使わない―などです。