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塚越悦子

サンディエゴの公立小学校:学校の種類と就学年齢の変更について

アメリカで子育てをしている人にとって、子どもが就学年齢に達するというのはひとつの大きな区切りでしょう。日本では、公立の学校に行かせることを決めている場合には、学区によって決められている小学校に手続きをして、学校が始まるのを待つのみですが、アメリカでは「公立の学校」といっても、住んでいる地域によってはより多くの選択肢から選ぶことになります。

アメリカでも、いわゆる自宅の住所により決められている”Neighborhood School”つまりデフォルトで行くことになる学校はあるのですが、もしその学校に何らかの理由で行きたくない場合(より子どもに合った他の学校に行かせたいと思う場合)、別の学校に行くために”Choice”という手続きをとることができます。

Choiceとは、家族が住んでいる住所によって属しているSchool District(教育区)の中の学校のうち、5つまでを優先順位をつけて申請することです。例えば、San Diego Unified School Districtの場合、例年11月1日から215日までにオンラインで申し込みをすることになっています。いろいろな法律が絡み合って「どの子がどの学校に行くか」という優先順位が決められていき、結果は5月以降に各家庭に学校から連絡が行きます。ちなみに、去年の実績では74%の家庭が第一希望の学校に子どもを入れることができたそうです。

このSan Diego Unified School Districtはサンディエゴの中でも大きな学校区で、小学校だけでも100以上もあります。この無数にある学校の中で、特色のある学校の種類としては”Magnet School”“Charter School”というものがあります。どちらも、あるテーマを設けてそれに従った教育方針を学校が設定し、カリキュラムを組んでいるという点では同じですが、大きな違いとしては、”Magnet School”は教育地区のほかの学校と同じように運営されているのに対し、”Charter School”は独自の財政システム、登録システムをとっているという点です。

つまり、”Magnet School”は、前述のChoice5つまでの学校の選択肢に入る一方で、”Charter School”はこの5つの中には入りません(”Charter School”には学区という考え方がないので、他の教育区に住んでいても入学の申請をすることができます)。従って、Choiceで申請する5つの学校とはまた別に、複数の”Charter School”に同時に登録の申請をすることも可能です。

例えば、”Magnet School”では中国語イマージョンの教育を行ったり、音楽に力を入れていてバイオリンのスズキ・メソッドを取り入れているところがあったり、実にさまざまです。”CharterSchool”も同様に、それぞれの学校で特色を持たせた教育を行っています。San Diego Unified School Districtのウェブサイトでは、全ての学校の説明を読むことができます。20129月にお子さんが就学する場合には、こちらのページのカタログをご覧ください。

学校選びは子どもが就学年齢に達する年の前年から始まりますが、この「就学年齢」もまた過渡期にあります。カリフォルニア州では、今年までは「122日までに5歳になっている子ども」が就学年齢ということになっていましたが、このカットオフの日付が、来年から3年計画で1ヶ月ずつ前にずれることが決まりました。2012年の9月から小学校(キンダー)に行けるのは「111日までに5歳になっている子ども」になります。20139月からの学年では101日、そして20149月には、91日には全員が5歳になっているという具合です。

この変更に伴って、来年112日以降、122日までに5歳になる子ども(今年までの規則であればキンダーに入学できた子ども)は、キンダーのさらに1年前から始まる”Transition-K”というプログラムに入ることになりました。先日、San Diego Unified School Districtの登録オフィスのプログラム・マネジャーが招かれて説明をしたミーティングでは「来年11月に5歳になる子どもは、Transition-Kに必ず入ることになります」と明言していました。現時点ではまだ一部の学校にしか存在しないこのTransition-Kのプログラムですが、これから1月、2月にかけて、ほとんどの学校でこのプログラムの設置が検討される予定になっているようです。

実は我が家の次男はまさに11月生まれで、この変更の初年度に影響を受けるグループの一人です。来年の9月からキンダーに行けるのかどうかやきもきしていましたが、少なくともこの”Transition-K”に行くことは明確になりました。どの学校に申請ができるのか?は、もう少し時間が経たないとわからないようですが、このあたりもアメリカらしい・・と言えるのかもしれません。いずれにしても、親としてどの学校に子どもを行かせるべきか?というのはとても大切な決断になるため、情報収集が鍵になりますね。毎日更新の成功する国際結婚の秘訣!『国際結婚一年生』著者:越悦子公式ブログ」  では、国際結婚を真剣に考える方、そしてサンディエゴで子育てをする方にとって役立つ情報を発信しています。こちらも合わせてご覧ください。