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コラム Column
みなと学園便り ~ 活動の様子をお届けします
07/09/25
「言葉」以上に受け継がれるもの ― みなと学園 高等部3年担任・K先生インタビュー

教員歴20年――みなと学園で育まれた"まなざし"
みなと学園で20年目を迎えるK先生は、長野県長野市のご出身。
現在は高等部3年1組の担任として、卒業を間近に控えた生徒たちと日々向き合っています。
その語り口からは、生徒へのまなざしの深さ、そして“学び”の本質に対する強い信念が伝わってきました。
「バイリンガル」ではなく「バイカルチャー」の強み

「バイリンガルって、実はそんなに役に立たない。
でもね、バイカルチャーを本当に理解している子どもたちは、世界のどこでもやっていけるんです。 みなと学園の子たちって、そういう文化的な強みをちゃんと持ってる。だから魅力的なんです。」
言葉を学ぶ場を超えて、「文化を行き来できる人間」を育てたい。そんなK先生の想いは、20年間の教員生活を通して変わることなく根を張り続けています。
とくに印象に残っている生徒の一言について尋ねると、K先生は、こんなエピソードを話してくれました。
「みなと学園の中学生説明会のとき、高校生が話をする機会があるんです。その中である生徒がね、こう言ったんです。
『語学だけじゃないんです。みなと学園が、今の自分を作ってくれたんです』って。思わずグッときてしまって……。それって、ここで育ったっていう実感のある子じゃないと言えない言葉だと思うんですよね。」
K先生は今でも多くの卒業生とつながりを持っていて、日本へ帰省した際に再会したり、サンディエゴの街中でばったり出会うこともあるのだそうです。
「私がみなと学園1年目の時の卒業生、つまり20年前の卒業生なのですが、ある生徒とばったりスーパーマーケットで再会して、お互いすぐに気づき...そのまま話し込んじゃいました。そういう関係でいられるのが、みなと学園の一番の宝かもしれません。」
高校生活の節目――仮卒お祝い会

そんなK先生が担任を務める高等部3年生の仮卒お祝い会が、6月28日に行われました。
この日は、生徒たちの努力を称え、次のステージへの一歩を後押しする温かなひとときとなりました。
みなと学園では、6月末に「仮卒お祝い会」という節目の行事が行われます。
「仮卒」とは、高等部3年生が本来の卒業を迎える3月より一足早く、現地校(アメリカの高校)を卒業し、大学進学や次の進路に向けてそれぞれの歩みを始めることを意味します。
この時期に多くの生徒が日本への帰国や新生活の準備に入るため、みなと学園では感謝と激励を込めて、6月に仮の卒業を祝う「仮卒お祝い会」を行っています。
会では、高等部3年生ひとりひとりが、みなと学園での思い出や、これまでの学びをふり返りながら、自分の言葉で語る時間が設けられました。
長年通い続けた週末の教室での仲間との絆や、行事・授業の中で感じた成長、そして先生や家族への感謝――それぞれの言葉には、静かだけれど力強い想いがこもっていました。
また、高等部1・2年生からは、高3の先輩たちへのメッセージや思い出のエピソードが寄せられ、会場には笑いと感動の思いが交差する、あたたかな空気が流れました。
まさに、学年を越えて紡がれてきた“みなと学園のバトン”が、次へと手渡されるような瞬間でした。
「みなと学園での時間は、ただの“補習校”以上のもの。ここで学び、つながり、育っていく子どもたちの姿を見るたびに、教師という仕事の意味を改めて感じます」――K先生は、そう語ります。
卒業しても、またきっとどこかでつながり続ける――
それが、みなと学園の絆のかたちなのかもしれません。



