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みなと学園便り ~ 活動の様子をお届けします

みなと学園

みなと学園

カテゴリー:教育・英会話
9150 Chesapeake Dr, #170, San Diego, CA 92123
TEL: (858)576-0434

「親」と「先生」、二つの立場から見た子どもたちの成長

 

みなと学園 教員座談会

参加メンバー

  • M先生:現在小6担任。娘さん2人をみなと学園に通わせていた。
  • T先生:現在小4担任。息子さん3人をみなと学園に通わせていた。
  • K先生:現在小2担任。小6の娘さんが現在みなと学園在学中。
  • H先生:現在小3担任。小2・小4の娘さんが現在みなと学園在学中。

今回お話を伺ったのは、みなと学園で担任を務める4名の先生方。それぞれ、ご自身のお子さんもみなと学園に通わせていた(あるいは現在通わせている)経験をお持ちです。

インタビューは笑いあり、うなずきありの温かい雰囲気で進みました。

ー みなと学園ならではの特色ある活動 ー

M先生:運動会ですね!」

(一同):「そうですね!!」

K先生:「他には、特に低学年は行事が多いですよ。8月には夏祭りをやったり、1年生だともちつきもあります。」

H先生:「文化的な行事が多いですよね。特に卒業式は本当に素晴らしい。」

T先生:「そうそう。袴ですね。現地校にも卒業式はありますが、袴を着ることはない。子どもたちにとってとても良い思い出になるし、厳かな雰囲気があります。」

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ー 補習校としての工夫 ー

M先生:「1週間に1度の学校で、日本の学校の1週間分の授業を土曜日1日でやらないといけません。だからこそ、ぎゅっとポイントを絞って教えるようにしています。」

T先生:「伝えたいことは山ほどありますが、事前にしっかり取捨選択しておきます。特に補習校では、日本語力の差が大きいんです。日本語が第一言語の子もいれば、そうでない子もいる。その両方が満足できる授業になるよう気をつけています。今はデジタル教科書やパワポを使って、視覚的にも学べるようにしています。」

H先生:「とにかく“楽しく学べる”を意識しています。日本語の学習を楽しいと思ってもらいたい。週1回のみなと学園が楽しみになるように、ほめることも大事にしています。私のクラスでは、来たらステッカーをあげて、3つたまったら大きなステッカーを貼ってあげる活動をしています。土曜日に日本語に触れるだけでもすごいこと。

習い事の合間に1時間だけ来てくれた子もいました。その時は“来てくれてありがとう、よく頑張ったね!”と伝えました。保護者の方からも“うちの子にちゃんと伝わっています”と言ってもらえて、本当に嬉しかったです。

K先生:「大人からするとステッカーくらいで、と思うかもしれませんが、子どもは素直で感性が豊か。小さなきっかけで頑張りたいと思えるんですよね。

ー 子どもたちの魅力 ー

H先生:「現地校は“絶対に行かないといけない場所”ですが、みなと学園は土曜日の貴重な時間を削って“わざわざ”来ているんですよね。だからこそ、子どもたちからは強い意欲を感じますし、ご家庭の支えも他とは違うと感じます。

K先生:「ある意味、親子関係が濃いですよね。土曜日を割いてまで日本語を学ばせたいという思いが、ご家庭にしっかりある。」

T先生:「みなとの子たちは本当にいい子が多い。態度もとても良くて、集中して話を聞く姿勢が自然にできています。」

M先生:ご家庭が学習を大事にしていると、子どもも自然とそうなりますよね。

H先生:「親が漢字テストの点数を気にすると、子どもも気にするようになる。ただ“勉強しなさい”ではなく、『こうすればわかるよ』『こうやってやるといいよ』と具体的に方法を示すことが大事。」


ー 現地校との両立の大変さ ー

M先生:「うちの娘がみなとに通っていたとき、毎日のようにバトルでした。勉強をする・しないの話で。」

K先生:「うちも今、小6の娘が通っていますが、一時期は本当に大変でした。宿題や現地校との両立がきつくて、何度もバトルと葛藤の繰り返し。でも、何度も話し合った結果、今は自分から勉強するようになり、続けられています。ただ…保護者が本当につらい時期ってありますよね。」

M先生:「わかります。うちも両立には苦労しました。私は日本語をきちんと学んでほしいという思いでいっぱいで。親子間で毎週バトルが繰り広げていましたが無事卒業しました。今、娘は大学でまた日本語を専攻しているんです。」

T先生:「それはみなと学園での経験があったからこそ、大学でもう一度やろうと思ったんですね。」

M先生:「そうですね。今は、ママ、私に日本語を学ぶチャンスを与えてくれて、ありがとうと、言ってくれるようになりました。」

(一同):「そうだね!それはいいことだね。」

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ー 通わせる意味 ー

K先生:日本語もできることが子どもの自信になる。現地校で自慢できることにもなるんですよね。」

M先生:「そうそう。現地校の先生もその頑張りを認めてくれる。英語は誰でも話せるけど、日本語のような難しい言語を話せるのは特別ですから。」

T先生:やめるのは簡単。でも必ず役に立つと思う。」

K先生:「私も“意味があるのか”って何度も思いました。アメリカで日本語を学ばせるのは親の自己満足じゃないか、と言われたこともあります。」

T先生:「でも、やらせてよかったと思います。息子が在学中、日本語学習は親子で一緒に学べる時間でもありました。つらい時期もありましたが、“行かせなければよかった”と思ったことは一度もありません。

(一同):「たしかに。」

M先生:「うちの娘は途中でやめたけど、いまだに“みなとの運動会に行きたいな”と言っています。」

T先生:「うちの息子も言っていました。“僕の居場所はみなと学園だった”と。現地校や習い事のスポーツでいつも“がんばれ”と言われ続けていた中、みなとの先生だけが“頑張ってるね”と認めてくれた。それがすごくうれしかった、と。

M先生:「ははは、それはよかった。」

K先生:「勉強の得意不得意に関係なく、みんなみなと学園が好きで、とても楽しそうですよね。

みなと学園が“単なる日本語の授業”以上の存在であること。学びの場であり、居場所であり、親子で苦労も喜びも共有する時間。やめる・続けるという選択を経ても、その経験は必ず子どもたちの心に残り、自信や誇りへとつながっていきます。

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