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カリフォルニア不動産情報

David Lee - THE LEE TEAM

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カテゴリー:不動産
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金利の動向

カリフォルニアはまだ暑い日が続いていますが、少しづつ日が短くなっているのを感じ、秋に向かっていることを実感する今日この頃です。

米国連邦公開市場委員会(FOMC)は9月17日にようやくフェデラルファンド金利を引き下げました。たった0.25%の引き下げなのに、メディアを賑わせているのはこれが2025年初の利下げだからであります。更に年末までに2回の利下げを行うと予想されています。しかし、私たちが知りたいのは。それが住宅ローン金利の低下の引き金を意味するのでしょうか?

現在、すべての注目がFRBに集まっており、ほとんどのエコノミストは、FRBが9月中旬の会合でFF金利を引き下げ、潜在的な景気後退を回避しようとすると予想しています。FRBは住宅ローン金利を直接設定していません。では、フェデラルファンド金利とは一体何でしょうか?

それは金融機関同士が資金を融通する際の短期金利をいいます。短期金利は経済全体の借入コストに影響を与えますが、住宅ローン金利は1年以上の長期金利がリンクしているので異なります。それでも、FRBの行動は住宅ローン金利の今後の方向性を左右する可能性があります。興味深いのは住宅ローン金利は、FRBが正式に行動を起こす前に、金融市場は株式市場のようにFRBの行動を予想したことに反応する傾向があります。つまり、市場がFRBの利下げを予想すると、その見通しは住宅ローン金利に事前に織り込まれてしまうのです。

 

まさにこれが、8月1日と9月5日の雇用統計が予想を下回った後に起こりました。そのたびに、金融市場が利下げが近いという確信を深めるにつれて、住宅ローン金利は徐々に低下しました。最新の消費者物価指数(CPI)ではインフレ率がわずかに上昇したものの、FRBは依然として利下げを行うと予想されています。

その結果、FRBが予想通り0.25%の利下げに踏み切っても、それは既に現在の住宅ローン金利に織り込まれており、劇的な低下は見られないという現象が起きます。しかし、FRBがさらに踏み込み、フェデラルファンド金利を50ベーシスポイント引き下げた場合、住宅ローン金利は現状よりもさらに低下する可能性は充分にあります。

では、皆様が気になる住宅ローン金利は今後どうなるのでしょうか?

今回の利下げは大きな変化にはならないかもしれませんが、多くの専門家が予想するように景気が冷え込み続ける場合においては、FRBが年末までにフェデラルファンド金利を複数回引き下げる可能性があります。(下のグラフを参照)。

複数回の利下げが実施された場合、あるいは市場がそう予想している場合でも、住宅ローン金利は今後数ヶ月でさらに低下する可能性がありますが、ここで注意すべき点は、すべては経済の動向次第ということです。予想外のインフレデータや雇用率などの予期せぬ変化は、見通しを急速に変える可能性があります。

 

今回の結論としては、住宅ローン金利は一夜にして急落する可能性は低く、FRBの動きと完全に一致することはありませんんが、FRBが利下げサイクルを開始し、市場が引き続きそれを予想している場合、住宅ローン金利は今年後半から2026年にかけて低下傾向に転じる可能性があります。

ですから住宅購入をお考えの方は市場をウォッチしながらも、準備をしつつ、いつ行動に起こす時なのかを見極めることが大事となってきます。

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デービッド・リーのプロフィール

David Tokizo Lee大阪生まれ、レストランや小売り店などのサービス業を営む家庭で育つ。1974年、大学生の時にハワイに初渡米。大学卒業後に念願の語学留学で本格的に渡米し、シアトル、ロサンゼルスのサンフェルナンドバレー、ハリウッド、ウエストサイド、サウスベイ、アーバインなど様々な地域で暮らしました。

初めての家の購入は1980年のハリウッドの小さな一軒家でしたが、その後、様々な地域に移り住みながらも本業の傍らで行なった6軒の不動産売買と不動産管理を経験する内に、不動産との縁に気づき、2002年に不動産免許を取得しエージェント業を開始しました。おかげさまで、今年(2024年)で22年目を迎えますが、これまで350軒を超える売買とリース契約のお手伝いをさせていただいています。その中には、住宅以外にも、商業物件、ビジネス案件、オフィスや工場のリースなどの様々な案件があります。