サンディエゴタウンがゆく!
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コラム Column
みなと学園便り ~ 活動の様子をお届けします
09/29/25
37年、今も第一線で活躍するA先生にインタビュー 🎤✨
1979年(昭和54年)の開校以来、みなと学園は「日本語と日本文化を学ぶ場」として、サンディエゴの地で歩みを続けています。
みなと学園の開校間もない1988年から現在の2025年に至るまで、みなと学園の子どもたちと共に歩み続けてきたA先生。
37年間、変わらず先生として第一線に立ち続けています。
子どもたちを見守り、ときに一緒に泣き、笑い、励まし合ってきたその歩みは、まさにみなと学園の歴史そのものでもあります。
今回は、そんなA先生に「日々の子どもたちとのエピソード」や「教師としての思い」をうかがいました。


ー 最近「これは感動した!」と思った子どもたちの言葉や行動はありますか?ー
「小学1年生の授業ではよくフラフープを使って遊ばせています。
“みてみて!”とできたことを見せてくれる子どもたちに”すごいね”、”よくできたね”と励ますと、1週間、2週間のうちにみるみる上達していくんです。
その姿を見ていると、励ましが子どもの力を伸ばすことを改めて実感します。子どもたちの言葉や姿には、本当に大きな力がありますね。」
短いやり取りの中で、子どもたちは驚くほどの成長を見せる。
子どもたちの可能性は言葉一つで変わる――A先生は、そう語ります。
ー 子どもたちと接していて「自分が育てられている」と感じる瞬間はありますか?ー
「授業中や生活の中で、”あれをしてね”、”これを持ってきてね”と少し声をかけるだけで、必ず忘れずに実行してくれる生徒がいます。その姿にいつも感動させられます。
子どもたちの素直さや誠実さに触れるたびに、自分も見習わなければと思わされます。」
長年教壇に立つ先生ですが、子どもたちから学ぶことも多いといいます。
子どもの純粋さや真剣さが、大人の心を動かす。
先生にとって、それも大切な「学び」になっているそうです。
ー みなと学園の教員として一番誇りに思っていることは?ー
「アメリカに来て、日本人でありながら、自分の力をすべて発揮できる仕事は何だろうと、ずっと考えていました。その答えが“みなと学園の教師”だったのだと気づいたとき、大きな喜びと誇りを感じました。」
長年にわたり多くの子どもたちと向き合ってきたA先生。その口調からは、積み重ねてきた日々の重みと、今も変わらぬ情熱がにじみ出ています。
「これまで出会ってきた子どもたち、保護者の皆様、そして共に学園を支えてくださる教職員や理事の皆様に、とても感謝しています。そして何より、子どもたちが“先生を信じて学びに向かってくれること”。その信頼に応えたい、もっと力になりたい——その思いこそが、私自身の原動力となっています。」
まっすぐに子どもを信じ、そして信じられていること。その信頼関係の積み重ねこそが、A先生にとって「誇り」であり、「教師であることの意味」なのだと強く伝わってきました。
ー 子どもたちに、どんな大人になってほしいですか?ー
未来に向けて子どもたちに願うことについても語ってくれました。
「人に頼らず、自分に自信を持って、頼りがいのある人になってほしいと思っています。
自分の力を信じ、まわりを支えられるような大人になってくれることを願っています。」
ー 励まされたり、うれしかったエピソードは?ー
「成績がぐんぐん伸びていくというより、一生懸命楽しんで、勉強に取り組む姿が一番励まされます。」
先生の声にはその時の感動がはっきりと刻まれていました。
「私が大変励まされて嬉しかったエピソードは、授業の時に読み聞かせをしたその内容が家に帰っても、子どもたちの心の残っていたのか、次の週、そして、その次の週も、本の内容を絵にかいて、見せてくれたことです。
努力が実を結んでいく過程をそばで見守れるのは、教師として大きな喜びです。」
そのエピソードは、子どもたちが学びを「知識」としてだけではなく、「心の糧」として受け止めている証のように思えました。そして、その姿に励まされ、また教師も前へ進む力をもらっている——まさに、学び合いの循環を感じさせる言葉でした。
ー 思い出に残っている出来事はありますか?ー
「数えきれないほどありますが、特に印象的だったのは運動会の思い出です。
以前、パイレーツ・オブ・カリビアンの音楽に合わせたダンスを披露したときには、先生仲間と一緒にみなと学園の先生のお家に集まって、大きな旗を手作りするなど、時間をかけて準備しました。
当日、会場から大きな歓声が沸き起こったときには、やってよかった!と心から思いました。」
子どもたちと一緒に過ごす時間の一つひとつが、先生にとって宝物だそうです。
「別の年には、練習の段階から涙が出そうになるほど子どもたちが一生懸命取り組んだダンスがありました。運動会当日、保護者の方から”こんなに感動したことはない”と涙ながらにお話いただき、私もつられて涙してしまったことを今でも鮮明に覚えています。」
37年間、子どもたちと向き合い続けるA先生のお話からは、教育への情熱と温かいまなざしが伝わってきました。

そして今では、A先生の教え子が成長し、先生として再びみなと学園に戻って子どもたちを教えている姿もあります。
まさに「学びのバトン」が次の世代へと受け継がれており、みなと学園の意思と伝統が確かに息づいているのです。
子どもたちの可能性を信じ、励まし、ともに成長を喜ぶ。――その積み重ねこそが、みなと学園の歩みを支えてきたのだと感じます。
ー インタビューを終えてー
運動会や発表会、七夕やお正月行事など、日本の四季を感じられる活動は、子どもたちにとっても保護者にとっても大切な思い出となっています。
A先生が語るエピソードの数々は、単なる個人の経験にとどまらず、みなと学園が積み重ねてきた歴史と伝統の一部でもあります。
先生方と保護者、そして子どもたちが一緒につくりあげてきた物語は、これからも、みなと学園は子どもたちの笑顔と成長を大切にしながら歩み続けます。


